リハビリテーション科

診療科/部署のご案内

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リハビリテーション科

診療科の紹介

リハビリテーション科は、疾患によって失われた機能の回復、社会参加の支援、生活再建にあらゆる角度から関わる診療科です。各臓器別の診療科を縦糸とすると、リハビリテーション科は、全てを繋げる横糸のような関係です。
当科では、患者さん一人ひとりの疾患や障害を診るのはもちろんのこと、社会背景や精神状態、栄養状態にも気を配り、その方に合わせたリハビリテーションアプローチを心掛けています。また、最先端の知識を取り入れるための研修や教育、最新の知見を発信するための学会発表、論文発表なども盛んに行っています。

11月度 外来担当医表

午後
(予約診)
酒田
13時-15時

診療科の特長

以下の4つを柱としたリハビリテーション医療を行います。リハビリテーションは患者さんと医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、歯科衛生士、介護福祉士、管理栄養士、社会福祉士など多くの職種が一丸となり取り組むものです。当院には熱意とポリシーを持ったリハビリテーション科指導医、専門医が在籍し、多職種協働を追求しています。

1 より専門的かつ集中的に
2 機能予後予測による目標設定
3 合併症および併存疾患の医学的管理
4 機能改善を目標とした栄養管理(摂食・嚥下・栄養医療)

脳卒中リハビリテーションのご案内

かつては、脳卒中を発症すると6ヶ月や1年など、ある程度の期間を過ぎた後は麻痺の症状は固定してしまい、機能は回復しないと考えられていました。しかし、近年ニューロイメージングの技術が発達し世界中で研究が進み、脳はダイナミックに変化し続けるものだと分かってきたのです。これを脳の可塑性・かそせい(脳は常に変化している状態)と言います。この考え方をリハビリテーションに取り入れ、効果的に脳と運動機能の回復を促していく方法をニューロリハビリテーションといいます。
当院では、このニューロリハビリテーションに基づいたリハビリテーション医療を行います。脳卒中後遺症による機能障がいの改善のためには、以下の4条件を考慮した機能訓練が重要とされており、私たちのニューロリハビリテーションではこの4条件を揃えた治療を提供します。

時間依存性 / 量依存性 / 課題特異性 / 脳の可塑性(かそせい)

さらに、フィードバックを効果的に取り入れ、モチベーションを高め、練習で得られた動作が定着するよう支援していきます。

先端的リハビリテーションのご紹介

当院では、ロボットリハビリテーションとしてウェルウォークやReo-Go-J、またCI療法、ボツリヌス療法(ボトックス療法)、経頭蓋直流電気刺激(tDCS)、バイタルスティムプラスやジェントルスティムを用いた嚥下医療など先端的なリハビリテーションを取り入れています。兵庫医科大学リハビリテーション医学教室と連携し、リハビリテーション科医師、セラピスト共に専門的な教育を受けています。
※みどりヶ丘病院は、兵庫医科大学と京都府立医科大学のリハビリテーション科後期研修プログラムの連携施設です。

ロボットリハビリテーション

ロボットリハビリテーションは、以下の4つに分けられます。

  • 機能補てんロボット
  • 機能再建ロボット(当院が取り入れるロボットリハビリテーションは、こちらです。機能を回復させる「治療」を目的として行います。)
  • 介護者支援ロボット
  • 情動アプローチロボット
ウェルウォークを用いた下肢機能訓練

下肢麻痺に対する先端ロボットリハビリテーション機器です。運動困難となった患者さんの個々状態に合わせ、難易度調整や歩行状態のフィードバック機能により、段階的な歩行練習を行います。
当院では専門の研修を受けた理学療法士とリハビリテーション科医師を中心に、装具療法とも併用してすすめていきます。

ウェルウォークを用いた下肢機能訓練
Reo-Go-Jを用いた上肢機能訓練

麻痺で動かしにくくなってしまった上肢の機能訓練のためのロボットです。運動学習理論に基づいて、細かい難易度調整が可能です。
脳卒中の片麻痺では手や腕を伸ばす動きが難しくなるという特徴をとらえており、苦手な動きを効率的に練習できるモード設定もあります。

Reo-Go-Jを用いた上肢機能訓練
バイタルスティム プラス(低周波刺激装置)を用いた嚥下リハビリテーション

嚥下(えんげ)は、のどの筋肉の一連の動作であるため、筋力が低下していたり筋委縮があったりすると、嚥下障害を引き起こすことが指摘されています。バイタルスティム プラスは、嚥下に関わる筋肉群に低周波を用いて刺激して、筋力を強化し嚥下機能の改善を助ける機械です。厳密にキャリブレーションされた微弱電流が、特殊専用電極を通じ、筋肉群の運動神経を刺激します。

バイタルスティム プラス(低周波刺激装置)を用いた嚥下リハビリテーション
ジェントルスティム(干渉波刺激装置)を用いた嚥下リハビリテーション

嚥下障害(のみこみ)のリハビリテーションにおいて、咽頭の感覚を高め、嚥下反射を促進する機器です。 ジェントルスティムを用いた嚥下訓練により、脳卒中になられた患者さんの嚥下機能の早期回復を目指します。

ジェントルスティム(干渉波刺激装置)を用いた嚥下リハビリテーション

CI療法

脳卒中の後遺症として残ってしまった上肢の麻痺に対して、毎日一定時間集中的にリハビリテーションを行うことで、機能回復を目指す治療法です。後遺症で補助的にしか使用できなかった手を、実用的に使えるようトレーニングします。「できる」ことが徐々に増えていくことで、「使わない機能」から脱却してモチベーションを高めていきます。
一旦脳卒中を起こして片方の手足が思うように動かなくなっても、ダメージを受けていない部分の脳が変化することで、元の動きを取り戻していく…。CI療法では夢の話ではありません。

CI療法の実際

当院では、作業療法士が主に担当いたします。まず、患者さんの上肢機能をしっかり評価したのち、患者さんのご希望を担当作業療法士と一緒に、「手が動くようになればやってみたいこと10項目」の目標を作成していきます。
CI療法の適応があるかどうか、入院もしくは外来で行うかどうかについては、リハビリテーション科にて診察、相談いたします。
CI療法とtDCS、末梢電気刺激をあわせたハイブリットリハビリテーションも当院では可能です。

tDCS療法(経頭蓋直流電気刺激療法)

脳卒中をおこした脳は、左右の脳の興奮性のバランスが崩れてしまうことがあります。tDCSを用いることで、そのバランスを整える効果が得られます。通常の訓練と併用することで、機能回復が促進することが期待できます。
この治療法は、ボツリヌス療法やCI療法との併用も可能です。
当院のtDCS療法は、兵庫医科大学リハビリテーション医学教室や関西医科大学リハビリテーション科の指導を受けて導入しています。

ボツリヌス療法(ボトックス療法)

脳卒中の後遺症の麻痺には2種類あり、だらんと力が抜けてしまう弛緩性麻痺(しかんせいまひ)と、勝手に力が入ってつっぱる痙性麻痺(けいせいまひ)があります。
ボツリヌス療法は、ボツリヌス菌が作り出すA型ボツリヌストキシンを筋肉に注射することで、痙縮(けいしゅく)を安全で効果的に軽減させることができる治療法です。力が入りすぎて痛みが出たり日常生活を送りにくくなったりと、日常生活に不便が生じてしまっている患者さんは、リハビリテーション科を受診ください。
ボツリヌス療法はCI療法や装具療法とも併用ができます。

装具療法

装具がなければ立つこともできない重い麻痺から、長距離歩行時につま先が引っかかってしまうような軽い麻痺まで、いろいろな段階に合わせた装具療法があります。特に、立ったり歩いたりできない早期の時期から装具を使用することで、下肢訓練をより早く、より多く行うことができるという利点があります。当院の装具療法ではリハビリテーション科医師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士がチームで行っています。
装具療法では医療保険や身体障害者手帳などの各種医療制度を用いることができます。

スタッフ紹介

酒田 耕

医長

酒田 耕
(さかた こう)

日本リハビリテーション医学会専門医

坂本 洋子

医員

坂本 洋子
(さかもと ようこ)

日本リハビリテーション医学会指導医

中川 真一

医員

中川 真一
(なかがわ しんいち)

 

末廣 貴史

医員

末廣 貴史
(すえひろ たかふみ)

 

福原 涼介

医員

福原 涼介
(ふくはら りょうすけ)

義肢装具等適合判定医

山元 拓磨

医員

山元 拓磨
(やまもと たくま)

義肢装具等適合判定医